獲れたての魚を調理できる漁師ならではのレシピは、豪快でありながらも魚の美味しさを最大限に引き出します。しかし、漁港の近くに住んでいたり、知り合いの漁師がいたりしない限り、漁師おすすめレシピを知ることは難しいものです。そこで、漁師イチオシの3つのレシピをお教えします。
後を引く美味しさ!マダイのひゅうが飯
マダイのひゅうが飯は、愛媛県南部で生み出されたと言われている丼です。まずはタレから作り始めます。酒、みりん、出汁を小鍋に入れて、ひと煮立ちさせてから醤油を加え、冷ましておきます。その間に、マダイの切り身を刺身のように切り分けます。冷ましておいたタレに、切ったマダイと卵を加え、10分程度寝かせます。最後に、ご飯をよそった丼にタレに漬け込んだマダイを並べれば完成です。お好みで小口切りにしたネギや白ゴマを振りかけてください。
マダイと卵が丼の中で出会うことで、より濃厚な旨味を感じられます。思わずかき込みたくなるような後を引く美味しさなので、刺身を食べるする際には、ぜひこのマダイのひゅうが飯にチャレンジしてみてください。
無駄なく食べられるマダイのうしお汁
マダイのうしお汁は、刺身やひゅうが飯などで食べた後に残るアラを使った料理です。まず、アラの部分を一口大に切って塩を多めに振りかけ、30分置きます。そして、熱湯でさっと湯通ししてから、水にあげます。うろこや血合いがある場合は、水できれいに落としましょう。そうしたら、鍋に水と昆布、水洗いしたアラを入れて、沸騰させないように加熱します。だんだんアクが出てくるので、丁寧にすくい取りましょう。最後に塩と酒を入れて、沸騰させれば完成です。お好みで、小口切りのネギや千切りにしたユズの皮を乗せて食べましょう。
海の恵みがふんだんに詰まったマダイのうしお汁は、心からほっとできる味です。アラまできれいに食べ尽くして、魚に対する感謝の気持ちを忘れない、漁師ならではのとっておきのレシピです。とくに、寒い時期に食べるのがおすすめです。
漁師おすすめレシピのなかでも人気の1品!マアジのなめろう
マアジのなめろうは、漁師が船上で食べる料理として人気があります。3枚におろして骨を取り除いたアジの切り身に、ショウガやタマネギと味噌、みりんを入れて、包丁でたたきながら混ぜ合わせるだけです。団子状になるまでよくたたくと味がよく混ざり合いますが、ほどほどのところでたたくのを止めて、あえて食感を残すのもおすすめです。お好みで、大葉やミョウガを入れても美味しく食べられます。
マアジのなめろうは、味噌や薬味が混ざることでアジの青臭さがなくなり、とても食べやすいのが特徴です。ご飯のお供にぴったりなだけでなく、酒の肴にもよく合います。漁師になった気分で、たたく工程から楽しんでみてください。もし残ってしまったら、ハンバーグのように形を整えてから焼くと、「焼きさんが」と呼ばれる、また違った漁師レシピになります。