健康と栄養の関係を踏まえた理想的な食事を考える

健康と栄養の関係
健康を維持するためには、バランスよく栄養を摂取する必要があります。しかし、忙しかったり、好みが偏っていたりすると、食生活はどんどん乱れていきます。乱れた食生活を続けていると、生活習慣病になるリスクが高まるでしょう。

たとえば、エネルギーを取り過ぎると肥満や糖尿病、虚血性心疾患になる可能性があります。とくに、ハンバーガーやフライドポテトといったファーストフードは手軽に食べられる一方で、想像以上にカロリーが高いものです。エネルギーを取り過ぎないように、ファーストフードではなくさまざまな食材を食べられる定食を食べましょう。

生物が生きるためには塩が欠かせませんが、食塩の取り過ぎは高血圧や脳卒中、胃がんになる可能性をはらんでいます。濃い味付けに慣れると、無意識に食塩を取り過ぎてしまいやすくなるので、出汁やスパイスをうまく活用しながら、薄味に慣れましょう。

脂肪の取り過ぎは言うまでもなく、肥満や高脂血症、糖尿病、虚血性疾患になる可能性を高めます。天ぷらや唐揚げといった揚げ物や、脂身の多い肉を食べる回数を減らし、良質な脂肪分を含む魚を中心とした食事を心がけましょう。

ある栄養の取り過ぎは禁物ですが、反対に不足していても、健康維持を損ねてしまいます。ビタミンやミネラル、食物繊維が不足すると、ガンや骨粗鬆症、貧血になりやすくなります。野菜や果物、豆類や海藻などをバランス良く食べるように気を付けましょう。

理想的な食事とは?
健康と栄養の関係を見た時に理想的な食事は、主食と主菜、副菜、そして汁物が揃った、焼き魚定食や煮魚定食のような食事です。なぜなら、定食にはさまざまな食材が使用されているため、栄養バランスが取りやすいからです。

主食はご飯やパンとなります。主食に含まれる炭水化物は、体を動かすエネルギーに変わります。最近では主食に含まれる糖質を気にして控える人がいますが、とくに水分を多く含むご飯は少量でも満腹感を得やすいので、食べ過ぎなければダイエットに効果的です。

主菜には、魚や肉、卵などのタンパク質を多く含む食材を取り入れましょう。タンパク質は筋肉のもととなり、体力を付け、基礎代謝量を高める働きをします。とくに良質な脂肪分を含む青魚は、健康のために取り入れたいものです。

副菜には、野菜や海藻、キノコなどを中心としたおかずを取り入れましょう。サラダも美味しいですが、火を通した野菜はかさが減るため、たくさんの量を食べることができます。

汁物は、食事中の水分補給に最適です。また、具沢山にすることで、さまざまな食材を一度に食べることができます。調味料を入れすぎず、食材からしみ出る出汁を活かして、薄味の汁物を楽しみましょう。

このような定食は栄養バランスが良くて健康のためにいいと分かっていても、とくに魚の調理を自分でするのはハードルが高いという方は多いことと思います。そんな時は、たとえ外食であっても、職場の食堂や近所の飲食店で定食を選べば問題ありません。ちょっとした心がけを積み重ねていくうちに、栄養バランスを気に掛ける習慣が身につくので、できることから始めましょう。