多すぎても少なすぎてもダメ!健康と栄養の関係
健康と栄養には密接な関係がありますので、健康な体を維持するには、栄養は欠かせません。しかし、栄養は摂りすぎても足りな過ぎても体に負担をかけることになるので、注意が必要です。
たとえば、エネルギーの摂り過ぎは、糖尿病や肥満、虚血性心疾患につながります。塩分を摂りすぎると、胃がんや高血圧、脳卒中などになりやすくなります。脂肪の摂り過ぎは、高脂血症や糖尿病、肥満、虚血性心疾患につながります。
栄養が不足しても、当然、健康を損ないます。たとえば、ビタミンやミネラル、食物繊維が不足すると、貧血や骨粗しょう症、がんなどになるリスクが高まります。
魚に含まれる栄養素
魚は健康にいいので、定期的に食べるように勧められています。魚には、ビタミンやマグネシウムやカルシウムなどの必須ミネラルが豊富です。高度不飽和脂肪酸も含まれています。また、良質のたんぱく質がありながら、カロリーは高くありません。研究によると、魚を多く食べる人は心筋梗塞になりにくいという結果が出ています。
健康と栄養について考えた場合、魚の種類によって多く含まれる栄養素が異なります。
クロマグロの脂身やさばに含まれているのは、高度不飽和脂肪酸のDHAです。視力低下を防止する働きや、抗がん作用があるとされている成分です。
マイワシやブリなどにはEPAが含まれています。抗炎症作用や高血圧予防、血栓予防の働きがあります。
アスタキサンチンは、サケやマダイなどに含まれているカロテノイドの一種で、免疫機能の向上に役立ち、抗酸化作用もあります。
マグロの血合いにはタウリンが豊富です。アミノ酸の一種で、貧血の予防や肝臓の解毒作用を助けます。
アンセリンは、マグロやカツオ、サケなどに含まれています。尿酸値を下げる作用や抗酸化作用があります。
魚に含まれるDHAやEPAはサプリメントでも摂れる?
魚に含まれる栄養素の中に、DHAとEPAがあります。これは、サプリメントで摂っても効果は変わりません。魚が嫌いで食べられないとか、魚を食べる機会がないという方は、サプリメントでDHAやEPAを摂取するのもよいでしょう。ただし、医療機関で何かの治療を受けている場合や薬を服用している場合は、サプリメントを購入する前に医師に相談してください。
とは言え、魚にはDHAやEPAの他にも、カルシウムやたんぱく質など、健康に欠かせない栄養素が多く含まれています。魚を定期的に食べて、足りない分をサプリメントで補う方法が推奨されています。
魚からDHAやEPAを摂るなら、青魚を選んで食べるのがおすすめです。特に、刺身がより効率的で、ハマチなら3~5切れ、マグロトロなら2~5切れ程度を食べるといいでしょう。
魚を加熱するとDHAとEPAは、ある程度損なわれてしまいます。ただ、揚げが場合より焼いたほうがDHAとEPAの保持率は高くなることがわかっています。それで、加熱する際には、焼き魚で食べるほうがDHAとEPAを多く摂ることができます。