煮干しについて知りたい!種類や食べ方など

「煮干し」と聞いて、一番初めに思い浮かぶのは魚の煮干しでしょう。日本の昔ながらの手法で作られている「煮干し」という加工方法は、海外では似たようなものがありません。煮干しについて語ると非常に奥が深く、材料や種類によってその味わいはさまざまです。

煮干しの定義や作り方など
実は、煮干しはいろんな材料で作ることができます。一般的には魚ですが、水産業の専門家が「煮干し」というと、魚介類全般の乾物食品を指します。魚以外の煮干しには、ホタテの貝柱やナマコ、アワビ、エビなどが挙げられます。どれも作り方は似ていますが、旨味をぎゅっと閉じ込めるための工夫が必要です。

魚の煮干しとは、文字通り、魚を煮て干したものです。水揚げされた新鮮な魚は、まず手早く内蔵と取り除きます。使われるのが青魚が主流のため、内臓を取り除くときには塩水で行います。何故かというと、海水と同じ成分で洗うことで旨味が逃げないからです。その後、沸騰したお湯で魚を煮ます。ここでも、海水とほぼ同じ濃度の食塩水を用意し、煮ていきます。茹でる時間は長くても5分程度で、さっと火が通ればOKです。その後乾燥させますが、風通しの良い場所で天日で干す方法や、オーブンで加熱して水分をとばす方法もあります。夏の暑い時期には、天日干しがおすすめです。板に並べたりすると、ムラができてしまうため、天日干しネットなどがあると、風通しもよく乾燥しやすくなります。夏なら5日ぐらいで乾燥します。中を割ってみて、水分がなければ完成です。

煮干しに適している魚とは
煮干しに最も使われる魚は、カタクチイワシです。もちろん、他の魚でも煮干しは生産されています。アジ、マイワシ、ウルメイワシなど、「干物」で有名な魚も、煮干し加工することができます。煮干しに適している魚は、青魚です。これは脂肪が少なく、内蔵に臭みがない新鮮な魚、骨まで食べられる柔らかい魚であることが条件です。そのため、大きな魚は煮干しには向いておらず、脂身がのっているサーモンやマグロも煮干しには不向きです。カタクチイワシやシラスの煮干しが日本では主流になっています。

美味しい煮干しレシピ
煮干しについて調べると、その栄養素が豊富なことに驚きます。魚の煮干しには、グルタミン酸などの旨味成分が詰まっています。天日干しの出汁の旨味は、日本食には欠かせません。イノシン酸が豊富に含まれているほか、カルシウム、カリウムなどのミネラルもたっぷりです。だし汁をとって、お味噌汁やだし巻き卵などに使うのもおすすめですが、変わった煮干しレシピとしては、煮干しを使った佃煮がおすすめです。出汁をとった後の煮干しを使って作れますので、使った煮干しは捨てずに佃煮にして食べましょう。

煮干しを乾煎りし、水分を飛ばした後に、別皿で保管します。醤油、みりん、砂糖を入れて、ゆっくり焦げないようにして水分を飛ばします。タレを絡めるようにして、煮干しを入れて混ぜます。照りが出て、固まってきたらできあがりです。ご飯のおかずにも、お酒のおつまみにもなる一品です。