季節の魚図鑑~1年中楽しめる日本のおいしい魚

季節の魚図鑑:3月~5月の魚
春の魚には、マダイやカツオなどがあります。春の魚の特徴は、脂が多すぎず少なすぎず、ちょうどよくのっていることです。

春に取れるマダイは桜鯛とも呼ばれ、桜のようなピンク色をしています。食用として流通しているマダイの大きさは、30cm~70cmほどです。養殖ものと天然ものがありますが、養殖のほうが脂が多くなっています。マダイには、アンモニアを排出する作用があるアスパラギン酸が含まれています。

カツオは春と秋が旬ですが、春のカツオは脂が少なくて、さっぱりとした味わいです。身が締まっているため、食感もプルっとしています。カツオをスーパーで選ぶ場合は、身が締まって太っている、目が澄んでいて、縞模様がはっきりとしているものを選びましょう。

季節の魚図鑑:6月~8月の魚
季節の魚図鑑の中で夏の魚とされるものには、カンパチやウナギなどがあります。

カンパチはアジ科ブリ属で、最も大きいもので体長2mほどになります。日本では養殖も行われていて、主な産地は鹿児島湾、出荷額が多いのは垂水市です。カンパチはたんぱく質やビタミンB12、セレンなどの成分が多く、DHAも100gあたり730mg含まれています。

ウナギは西マリアナ海嶺付近で生まれ、日本までやってきます。人工ふ化した稚魚では養殖できず、シラスウナギの大きさになったものを捕獲して、養殖しています。現在、完全養殖の実用化に向けて研究が進んでいるところです。

ウナギはDHAやEPA、ビタミンA・ビタミンB1、亜鉛や鉄も多く含んでいます。夏バテ防止の魚として人気です。

季節の魚図鑑:9月~11月の魚
秋の魚には、サケやサンマなどが挙げられます。

サケには、ビタミンB群やビタミンA、C、D、Eが多く含まれています。ビタミンB群の中のB2は、皮膚や粘膜の健康に役立つ栄養素です。ビタミンDやビタミンEは、ソテーやムニエルなどで油を一緒に摂取すると、吸収が良くなります。また、サケ料理にレモン汁をかけると、サケに含まれるアスタキサンチンの抗酸化作用が高まります。

サンマにはEPAやDHA、ビタミンD、カルシウムなどが含まれています。サンマは骨粗しょう症の予防にもなる食材と言えます。

季節の魚図鑑:12月~2月の魚
季節の魚図鑑の冬の魚には、ヒラメやタラなどがあります。冬の魚は寒さの影響で、身が締まって旨味も多くなります。

ヒラメは高級魚として知られていますが、栄養価も高い魚です。ヒラメに含まれているセレンには、抗酸化作用や解毒作用があります。抗酸化作用のあるビタミンE、骨や歯の形成に必要なビタミンDも含まれています。

タラはたんぱく質が多く、抗酸化作用のあるグルタチオンを多く含んでいます、脂質が少ないので、ダイエットしている時でも安心して食べられます。タラを選ぶ時には、少し硬めでハリのあるものを選びます。斑模様がくっきりしていて、目が澄み、エラが鮮やかな赤色ならOKです。