季節の魚図鑑をご紹介します

釣り人でなくとも、季節ごとの旬の魚を知っておいて損はありません。

1.季節の魚図鑑:春の魚

3~5月が旬の魚には、アジ、カツオ、タイ、サワラ、イサキ、サヨリ、シラス、シラウオ、メバル、ワカサギなどがあります。

春が旬の魚は、冬の寒さを乗り切るために蓄えた脂肪が残っているので、脂が程よくのっています。特に、鯛や鰹は春が美味しいと言われています。鯛はホルモンの影響で桜色に染まるので「桜鯛」と呼ばれ、季節を感じられる魚です。夏の始まりにかけて出てくる鰹は「初鰹」と呼ばれ、赤身の旨味を感じられます。

「鰆」と書くサワラは回遊魚なので、東日本では冬が旬ですが、瀬戸内海では春が旬です。産卵期は春で、瀬戸内海付近では白子や真子と一緒に食べられることが多いです。昆布締めや塩焼き、唐揚げ、ムニエルといった料理が向いています。

2.季節の魚図鑑:夏の魚

6~8月が旬の魚は、アユ、ウナギ、アナゴ、イワシ、カジキマグロ、カンパチ、キス、スズキ、ハモ、ドジョウなどです。

夏は魚が活発に動き回るので、脂のりは少ないですが、低カロリーで高タンパクの白身魚が多くなります。ウナギやアナゴは夏に脂がのり、ビタミンなどの栄養もあるので、夏バテ予防に最適です。

川魚の代表であるアユは香りが良く、河川ごとに解禁日が決められており、毎年心待ちにしているファンが多い魚です。塩焼きのみならず、唐揚げや甘露煮にしても美味しくいただけます。

3.季節の魚図鑑:秋の魚

9~11月が旬の魚は、サンマ、ニシン、カジカ、カツオ、サケ、サバ、サワラ、ハタハタ、ヒラメ、フグ、ボラなどです。

秋の旬は青魚が多く、脂がのっています。産卵のために体に栄養を蓄えているので、秋が旬の魚は旨味があり、美味しくなります。「DHA」や「EPA」を多く含む青魚は健康に良いとされていますので、積極的に摂取することが勧められています。秋のカツオは「戻り鰹」と呼ばれ、「初鰹」よりも脂がのっていて柔らかいのが特徴です。

秋にふっくらとジューシーな身をつけるサンマには胃がなく、食べたものをすぐに排泄してしまうので臭みがありません。ハラワタごと食べてしまえる手軽さも、人気の理由の一つです。定番の塩焼きやかば焼きの他、意外にも洋風の味付けも合います。

4.季節の魚図鑑:冬の魚

12~2月が旬の魚には、アンコウ、キンメダイ、タラ、ブリ、ワカサギ、サワラ、フグ、タイなどがあります。

寒さが厳しくなればなるほど、魚は身が締まり、脂がのり、旨味が増します。寒ブリ、寒ビラメ、寒カキ、寒シジミなど、寒が頭につく魚は寒さが深まると一段と旨味を増します。

冬になると、池や湖に張った氷に穴をあけてワカサギ釣りをしている映像が出ますが、実は通年出回っている魚です。冬~春にメスが子持ちになるため、美味しくなります。骨ごと食べられるので、天ぷらや唐揚げ、佃煮などで美味しく召し上がれます。

旬の魚は栄養価が高いうえ、価格も下がります。今回ご紹介した季節の魚図鑑を参考に、ぜひ美味しい魚を召し上がってください。