1. 季節の魚図鑑を知ると魚の旬が分かる
魚にはそれぞれ、旬があります。日本は海に囲まれており、年間を通して多種多様な魚を水揚げできますし、近年では養殖が盛んになっており、旬に関係なくいつでもおいしい魚をいただくことも可能です。しかし、川や海を必死に泳ぐ魚を瞬時期に頂くことは、やはり身が引き締まっていたり脂がのっており、おいしさは格別です。
季節の魚図鑑は、魚たちの旬を頭の中で理解するうえで役立ちます。実際に販売されている図鑑を購入しても良いですし、ネットで紹介されている季節の魚図鑑を覚えるという方法でも問題ありません。
季節の魚図鑑によると、魚はいつ旬を迎えるのでしょうか?
初に旬を迎える魚には、タイやアジ、サワラやカツオ、メバルやシラスなどがあります。春が旬の魚は、厳しい冬を生き抜くために体内に脂肪を蓄えており、脂が適度に乗っているという特徴があります。中でも真鯛やカツオは、春の魚として人気が高く、スーパーなどでも多く販売されています。
夏に旬を迎える魚はたくさんいます。ウナギやアナゴ、ドジョウなど細長くてニョロニョロした魚は、夏が旬のものが多いです。その他にも、カジキマグロやアジ、カツオなど遠洋で採れる大型の魚も、夏に旬を迎えるものが多いです。
夏の魚は、水温はそれほど低くないため、脂の乗りは多くありません。しかしたんぱく質が豊富でカロリー低めの白身魚が多い傾向にあります。また、ウナギやアナゴのように栄養価が高い魚も多く、夏バテ防止効果が期待できます。
飽きに旬となる魚にはカツオや鮭、タチウオやニシンなどがあげられます。季節の魚図鑑によると秋に旬を迎える魚は青魚が多く、脂がのっている傾向があります。青魚の多くは、DHAなどの不飽和脂肪酸を豊富に含んでおり、高い栄養価が期待できる点も、特徴です。
また、多くの魚は、この時期に産卵します。産卵前の魚は栄養価が普段よりも高くなっており、これが旨味アップの秘訣となります。
冬に旬を迎える魚もいます。寒さが厳しい冬に旬となる魚は、どれも身が引き締まって脂ものっているのが特徴で、寒ブリとか寒ヒラメなどのように名前の前に「寒」がついているものがたくさんあります。
2. 年間ずっと旬の魚もいる
魚の中には、旬となる季節が特になく、年間を通してずっと旬という魚もいます。よく知られている人気の魚でいえば、マグロやカレイがこれに当たります。しかし、これらは「全く旬を持たない」というわけではありません。どちらかと言えば、魚の種類によって旬の時期が変わるので、特定できないといったほうが正しいでしょう。
例えば、カレイには100種類以上がありますが、その中には冬に旬となるアカガレイや、春に旬を迎えるクロガレイなどがあります。マグロも同様で、冬に美味しいマグロもあれば、夏に美味しいマグロもあるのです。
また養殖魚になると、年間同じ環境下で飼育されていることが多く、魚の成長に合わせて食べごろは異なるものの、季節によって旬を持たないケースもあります。しかし、脂の乗り具合や身の引き締まり方を重視するなら、やはり魚は旬の時期に頂くのが最高です。