どの魚がどの季節に旬を迎えるの?季節の魚図鑑を手元におきたい理由

・魚の旬はどうやって知ったら良い?それなら季節の魚図鑑
日頃、多種多様な魚介類がスーパーに並んでいます。しかし、「あの魚食べたいな」と思った時に、目当ての魚が並んでなくて、ガッカリしたことはありませんか?魚には、通年で流通している魚もあれば、明確に季節によって取れる魚・取れない魚もあります。

また、通年で流通しているとしても、旬以外は脂がのっておらず、高いわりにそこまで美味しくないこともあります。魚の旬を知るには、そうしたシーズンから逆字引ができる季節の魚図鑑、または料理のレシピ本に付属している季節の魚図鑑を手元に揃えるのが最も確実です。その一部を以下に挙げていきます。

・春に旬を迎える魚
厳しい冬から暖かくなっていく春の季節は、魚の産卵期です。魚は体力が必要な産卵に向けて身や脂を蓄え、しっかりとした肉付きをしています。一般的には、「産卵前の魚が一番おいしい」、逆に「産卵後の魚は蓄えた体力を使い果たして、身がやせている=あまりおいしくない」と言えます。この時期は貝類も旬を迎える種類が多くなっています。

代表的な春の海魚は、メバチマグロやキハダマグロ、カツオとマナガツオ、そしてマダイ・クロダイです。その他、ニシンやコノシロ、クロメバルといった、誰もが名前を見たことがある海魚がこの時期に旬を迎えます。

・夏に旬を迎える魚
夏に旬を迎える魚は、脂分が少ないさっぱりとした白身魚です。ウナギやハモ、アナゴといった長い身体の魚は、逆にこの時期に脂が乗っており、旬の魚として有名です。スズキやキス、アジ、イワシも、この時期から漁獲量が上がって美味しくなり、スーパーで安く購入できます。

川魚では、6月ごろからアユ採りの「やな」が解禁され、川べりで、やなで獲れたてのアユを塩焼きや炊き込みご飯にする地域もあります。ドジョウの旬も夏で、老舗・下町の料理店ではドジョウ鍋などのメニューが解禁となります。

・秋に旬を迎える魚
秋に旬を迎える魚の代表格と言えば、サンマです。しかし、近年では漁獲量の不作が続いており、年々価格が高上りしている傾向があります。これは海洋環境が変化していることと、各国の漁獲量も上昇していることが原因だと言われています。

けれども秋の魚はサンマだけではありません。ハマチ、サケ・シロザケ、サバやカンパチといった、寿司ネタとしても焼き魚としても美味しい青魚たちが、この時期に旬を迎えます。これらの魚もこの時期、栄養分を蓄えています。また、春の旬であるカツオは、この季節には「戻りガツオ」と呼ばれ、脂が乗った旨味の強い肉質となっています。

・冬に旬を迎える魚
冬に旬を迎える魚といえばブリやタラなど、鍋の具材としてもよく目にする魚が旨味を増します。また冬に味・脂が乗る魚は「寒ブリ」のように、名前に「寒」がつけられます。寒ボラや寒ビラメ、寒ガキ(イワガキ・マガキ)なども有名です。高級魚として有名なフグも12月~2月に旬を迎えます。